結成10周年で示した新たな音楽の地平Mrs. GREEN APPLE『ANTENNA』

目次
結成10周年を迎えたMrs. GREEN APPLEの新たな挑戦
Mrs. GREEN APPLEの5枚目のフルアルバム『ANTENNA』は、結成10周年を記念する特別な作品です。約4年ぶりのフルアルバムであり、活動休止を経て3人体制となった彼らが、新たな音楽の方向性を示しています。本作には、バンドとしての進化と多様性、そして未来への希望が詰まっています。
アルバム冒頭を飾る「ANTENNA」
アルバムのオープニング曲である「ANTENNA」は、力強いギターリフが印象的なパワーポップ調の楽曲です。大森元貴の明るいボーカルが、「全てを抱きしめて、どこまでも行ける」と希望を歌い上げ、聴く者に前向きなエネルギーを与えてくれます。この曲を聴くことで、バンドの未来への強い決意を感じ取ることができます。
異国情緒漂う「Magic」
続く「Magic」は、ケルト音楽を思わせる楽隊調のアレンジが特徴的です。この楽曲は「コカ・コーラCoke STUDIO」キャンペーンソングとしても採用され、Mrs. GREEN APPLEの新たな音楽的試みを象徴しています。異国情緒漂うサウンドとキャッチーなメロディが見事に融合し、聴く者を非日常の世界へと誘います。
話題のセルフカバー「私は最強」
映画『ONE PIECE FILM RED』の劇中歌として提供された「私は最強」のセルフカバーもアルバムに収録されています。原曲のエネルギッシュな魅力を保ちながら、Mrs. GREEN APPLEらしいアレンジが加わり、新鮮さを感じさせる一曲です。映画のファンにとっても、バンドのファンにとっても楽しめる仕上がりとなっています。
ジャンルを超えた多彩な楽曲
『ANTENNA』では、ハードロックやケルト音楽、R&Bなど、さまざまなジャンルの楽曲が収録されています。「Blizzard」は宇多田ヒカルを彷彿とさせる先鋭的なR&Bの構造を持ち、「ケセラセラ」ではストリングスとホーンの華やかなアレンジが楽しめます。また、「BFF」では3人のメンバーの演奏がメッセージ性を持ち、強い印象を与えます。
過去と未来をつなぐ架け橋
『ANTENNA』は、Mrs. GREEN APPLEのこれまでの歩みとこれからの未来をつなぐ架け橋のような作品です。結成から10年、彼らは進化を続け、活動休止を経てより自由で多彩な音楽性を追求する姿勢を示しました。このアルバムには、過去の経験や成長が反映されており、聴く者に深い感動を与える内容となっています。
聴くべき名盤
Mrs. GREEN APPLEの『ANTENNA』は、これまでの彼らの歴史と新たな挑戦が融合したアルバムです。力強いメッセージ性と多様なサウンドは、ファンはもちろん、初めて彼らの音楽に触れる人にも楽しめる内容です。この記念すべきアルバムを、ぜひ一度手に取ってみてください。